会長挨拶


2024-25年度
会長  山本 肇

(やまもと はじめ)

 

会長挨拶

「継続と変化のバランス」

2024-25年度の会長としてご奉仕させていただくこととなり、誠に光栄に思います。西クラブは創立50年を経過し、今年で53年目を迎えます。私たちが迎える「林住期」は、人生における第3ステージであり、インドの「四住期」において50~75歳頃に相当します。この期間は、世俗から解放され、自己を見つめ直す安定した時期とされていますが、同時に財政や組織の課題も浮き彫りになる時期でもあります。

本年度の会長運営方針は「継続と変化のバランス」をテーマに掲げました。過去50年間にわたり同じ方法で行ってきたことを見直し、変化の重要性を強調しています。西クラブは50年以上の歴史を持つ成熟したクラブですが、更に良いクラブにするため、今年は「変化」を推進します。この考え方は万国共通であり、新しい年度に入るにあたり、多くの理事が交代しました。また、未来ビジョン検討・策定委員会が二年間かけて作り上げた新しい組織図を採用しました。

一方で、継続の重要性も見逃してはなりません。前年度RI会長ゴードン氏は「ロータリーには自分の居場所がある」と感じられる場にする必要があると述べています。社会に出ると、仕事以外で友を見つけるのは難しくなりますが、ロータリークラブでは職業や年齢、性別、国籍を超えて出会いのチャンスが待っています。これは私が西クラブに入会する際、故山口輝男さんから教わったことと同じです。

元ラグビー日本代表チームのエディー・ジョーンズ氏の言葉を引用します。「外国から選手を連れてくるだけでは日本のラグビーは強くなりませんでした。しかし、時間をかけて日本人の選手と外国人の選手が一体となって、自分たちのラグビーを作り上げた時から日本が強くなったのです。」私たちのクラブも同様に、多様なメンバーが集まり、苦労しながらも強いチームを作り上げることが重要です。西クラブの「らしさ」を継続しつつ、最適なバランスを見つけることが大切です。

今年度の対外的な奉仕活動については、立山外来植物除去活動事業、自立困難な青少年支援、ひとり親家庭の食糧支援などを拡大し、継続していきます。また、新たなクラブ活動として、デジタル技術の活用を模索します。生成AIを用いた議事録の作成やアイデアの壁打ち、提出書類の作成、高精度な文章生成、LINEなどを活用したクラブ内連絡網の効率化を進めます。

組織図の変更は西クラブの「チェンジ」であり、「change」の「g」を「c」に変えれば「chance」になります。これは変化が新たなチャンスを生むことを意味します。同様に、「change」の「n」を「r」に変えれば「charge」となり、チャレンジする意志を表します。変化を良い方向に導き、新たなチャンスに向かって積極的に挑戦する姿勢が、一層良いクラブを築く一環となるでしょう。

最後に、「役が人を作る(育てる)」と言われています。この一年間、皆様には何かとお手数をおかけしますが、私の成長を温かく見守っていただければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。